ジャストインサウンドのセミトレードインスピーカーは音のセッティングの自由度を上げるためにスピーカー結線はカプラー接続ではなく、
敢えてギボシ接続方式を採用してします。
ギボシ接続ですので位相セッティングが容易に行えます。(但し180°反転のみですよ。。)
スピーカーの端子を+と-逆につなぐと位相が180°反転します。
(スピーカー信号は交流なので+と-を逆に繋いでもショートしたり燃えたりはしません。ご安心ください。)
しかし、この自由度が仇となる場合もあります。
それは・・・
いわゆる
接続ミス
です。
それも、一番最悪なのが・・・
片側のウーファーだけ接続が逆
というパターン。
まだ両側のウーファーを逆相接続してしまった場合は、
「音が分離する」
「ツイーターとの繋がりが悪い」
「ところどころ耳につく音がする」
などの不具合はでますが、ステレオ再生はおこなえています。
しかし、片側だけ逆相接続になっていると、
もうステレオ再生ではない!
つまり音楽として成り立っていない
状態です。
20年近く前、まだデジタルプロセッサーが今ほど普及していない頃、カーオーディオ競技(IASCAなど)の場面ではセンターイメージを出すために意図的にパッセンジャーシート側のウーファー位相を逆にする事もありました。でもこれはあくまで競技の中のセンターイメージを出すためでした。(諸説あります)
でも普通に車内で音楽を聴く場合は左右の位相は必ず揃えて接続した方が良いです。
運転席のウーファーのコーンが前に動いた時に、助手席のウーファーのコーンは引っ込むのですから、右と左の音で打ち消しあって音が無くなりますよね。
スピーカーを交換して、
「ビックリする位低域が出なくなった」
「スカスカの音になった」
のは、だいたい片側ウーファーの接続が反転している場合が非常に多いです。
一度接続を見直した方が良いかもしれません。
ジャストインサウンドでの位相セッティングの推奨は・・・
●ウーファーは左右共に正相接続
●ツイーターに関しては聴きながら正相又は逆相を選択
(ただし左右は必ず揃える)
が基本です。
ここからはスピーカー交換におけるトラブルシューティングです。
気になる点がある方は試してみてはいかが?
症状 : 低域の鳴りが悪い、弱い。低域がスカスカ。
チェック : ウーファーの左右位相確認。
症状 : 音が左右に張り付く。
チェック : ウーファーの位相が逆になっていないか?
症状 : ツイーターの音が耳につく
チェック : エージングが済んでいるか。エージングのしていないユニットはキンキン耳に付く事がよくあります。
症状 : エージングが終わってるのにツイーターの音が耳につく
チェック : ツイーターの角度調整。直接音が耳にはいりすぎた結果、耳につく場合はツイーターのみの音量を下げる必要があります。これはアクティブシステムでないと容易にできないため、アッテネーターなどを追加するなりの対処をするか、そもそものツイーターの向きを変更します。
ツイーターの向きが悪い場合はウーファーとの繋がりが悪い場合が多いのである一定の周波数でピークが出ていたり、ミッドハイの音がツイーター帯域に上手く乗らないので高域の上(8kHzより上くらい)が伸びない現象が起こります。
症状 : ツイーターとウーファーがバラバラに鳴っているように聴こえる
チェック : ツイーターの位相を左右共に反転させて聴いてみる。両方聴いて繋がりの良い方を選択する
症状 : 低域がぼわつく
チェック : ヘッドユニットにハイパス機能が付いていれば、ハイパス設定をONにする。一般的にはハイパス80Hzあたりで設定するとボワつきが消えて数オクターブ上のディップが消えるので中域の密度感が増したりします。ハイパスを設定してもボワつきが消えない場合はボワつきの原因は80Hzより上の帯域にあるか、内張りの共振である一定の周波数がブーストされています。ハイパス周波数を上げるか、デッドニングにて共振をふさぐ必要があります。